幻の鳥、せっせと子育て 奄美大島のオオト

ムスリム同胞団自由公正党の擁立で当選したエジプトのムルシ大統領が人民議会(下院)の活動再開を命じたことに対し、議会の解散を求める最高憲法裁判所と軍部は9日、大統領令の取り消しを求める声明をそれぞれ出した. 大統領・同胞団と司法・軍部の対立が深まっている. ムルシ氏の大統領就任まで全権を握っていたエジプト軍最高評議会は中東通信を通じ「解散命令は憲法裁の判断に従ったものだ. すべての政府機関は暫定憲法を順守する必要がある」との声明を出した. 言外に大統領令を「無効」とするものだ. 憲法裁も声明で「判決は最終決定」とした. 大統領府のアリ報道官は「大統領令は判決の枠に沿ったものだ」と反論している. (カイロ=貫洞欣寛). 鹿児島県奄美大島だけに生息する国の天然記念物オオトラツグミが子育てする様子を、同県奄美市の写真家浜田太さん(58)が撮影した. 浜田さんは4月14日、島南部の山中で3羽のヒナがいる巣を発見. 50メートルほど離れた場所からカメラをリモコンで操作して連日撮影し、親がミミズをヒナに与えたりする様子をとらえた. ヒナは10日後に巣立ったという. 浜田さんは「30年近く撮り続けて、初めて子育てを見た. 一生懸命生きる親子の姿に手が震えた」と話した. 環境省によると、オオトラツグミの推定生息数は800~1千羽. 国のレッドリストで絶滅危惧2類に分類される. 鳴き声は聞こえても姿を見つけるのは難しく、「幻の鳥」とも言われる. (伊藤宏樹).