パナソニック「曲がる基板」開発 腕時計型

イランの核開発問題をめぐる、同国と国連安全保障理事会常任理事国にドイツを加えた6カ国の2日目の協議が24日、イラクの首都バグダッドで行われた. イランが求める経済制裁の解除について議論したが、双方の主張に隔たりがあり、対立が続いている. イラン側の報道担当者によると、イランのジャリリ最高安全保障委員会事務局長と、6カ国を代表する欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表の3度目の交渉が24日午後から始まった. ただ、報道担当者は「今後も協議を続けるかどうかが議題だ」と述べ、今回の協議に進展がないことを示唆した. 協議関係者によると、6カ国側は初日の23日、核兵器製造の意図が疑われている20%ウラン濃縮の停止と、核施設に対する国際原子力機関(IAEA)査察官の受け入れ拡大をイランに求めた. それを条件に、これまで国際社会が科した制裁のうち、イラン国内で入手が困難になっている外国製の航空機部品などの輸出規制を緩和すると提案したという. パナソニックがフィルムを素材にした曲がる基板を開発した. 極薄でスペースもとらず、腕時計のように身につけられるスマートフォン(多機能携帯電話)が生まれる可能性も出てきた. スマートフォンなどで使われている基板は「高密度型」と呼ばれ、ガラス樹脂製の基材を重ねて複雑な回路を組んでいる. 硬くて折り曲げられないために、省スペース化しようとすると小さな基板に分割して基板同士を配線でつなぐ必要がある. だが、配線では流せる電流の量が限られ、回路を十分に機能させられない. このため、配線を用いずに基板そのものを軟らかくすることが課題だった. パナソニックが開発した基板は「ALIVH・F(アリブ・エフ)」. フィルムを素材とした8層構造で、厚さはわずか0.37ミリメートル. フィルム同士を貼り付ける接着剤や基板内に電流を通す銅素材にも独自技術が盛り込まれ、従来型の基板に比べて厚みを30%、重さを35%減らした. シリアでは20日、7月下旬から戦闘が本格化したアレッポや首都ダマスカス郊外など各地で、政権軍による砲撃や、武装反体制派の自由シリア軍の反撃などが相次いだ. 反体制派の地域調整委員会によると同日、全土で少なくとも150人が死亡したという. うち35人はアレッポ、54人がダマスカスで死亡した. 反体制派の集計では昨年3月の反政権運動激化後の死者は2万3千人を超えた. 7月下旬から約1カ月にわたり激しい戦闘が続くアレッポではこの日、サラハディン地区など少なくとも7カ所で政権軍によるヘリと地上部隊の攻撃があった. アサド政権軍はダマスカスや中部ホムスなど各地で、反体制派が拠点とする地域に激しい砲撃や上空からの爆撃を加えている. 20日アレッポで亡くなった山本美香記者も、こうした政権軍側の攻撃に巻き込まれたとみられる. アレッポはトルコ国境から約50キロと近く、反体制派が掌握すればトルコ方面から武器・資金支援を受け取る拠点となりえるため、反体制派と政権軍の激しい戦闘が続いている. (ダマスカス=北川学、カイロ=貫洞欣寛).