シャネル伝記映画のファッションに注目!

鉄の女」と呼ばれたマーガレット・サッチャー英元首相 が、4月8日(現地時間)午前、脳卒中のため死去した. 87歳だった. サッチャーは、1979年に英史上初の女性首相に就任. その後、1990年まで強い指導力国営企業の民営化や規制緩和を進め、英国経済を復活に導いた. 英テレビ局「BBC」の報道によると、サッチャー元首相は最後の日をリッツ・ホテルで過ごしたそうだ. サッチャー元首相の訃報を受けて、デヴィッド・キャメロン英首相はツイッターを通して、「とても悲しい. 我々は偉大なる指導者、偉大なる首相、偉大なる英国人を失いました」と敬意をはらった. また、UK版『VOGUE』アレクサンドラ・シュールマン編集長は、「サッチャー元首相は政治における女性の概念を再定義しました. 彼女は自身のミッションを実現するためにメディアを使用することの重要性を受け入れた、英国で最初のリーダーでした. また、彼女は自ら保守的なイデオロギーのアイコンに徹し、ボリュームヘアやトレードマークのハンドバッグなど、ヴィジュアルとしても強いインパクトを放ちました. たとえ彼女の政治に反対した人でも、その影響力のあるヴィジュアルは記憶に残るでしょう」と語った. サッチャー元首相のシグネチャーは、ツインのセットアップやパール、「アスプレイ」のハンドバッグ、ボウブラウスなどで、彼女の政治と同じくらい有名だった. ミクロの写真集からインスピレーションを得たというSOMARTA(ソマルタ)のショウは、小さな物の中にある世界観をテクスチャーで魅せた. 幾何学のモーショングラフィック「MICROCOSMOGRAPHIA」を背景に、ヒールのないオブジェのような靴「COMET」で闊歩するモデルの姿は、どこか近未来的. 大量のスパンコール刺繍や、和紙への転写プリントも印象的だった. また、日本独自の高度なプリント方法によって三層ものプリントを重ね、表面を溶かして窪ませるなど、こだわりの最先端技術によってミクロの質感を実現. 透け感のある素材やひらひらと揺れるワンピースを、魚のウロコのようなレギンスが引き締めたり、六角形の金属を繋げたフォルムがスカートの形にトランスフォームしたりと、意外性にあふれるコレクションとなった. 「生命の有機的な部分をデザインしたかった」とデザイナーの廣川玉枝が語るとおり、小さな宇宙とも言える生命の形がそこに表現されていた. ちなみに靴を手がけたアーティスト、館鼻則孝と廣川は、ともにレディー・ガガの衣装を手がけたのが出会ったきっかけなのだとか. ドラマティックな作品を作り出す日本人デザイナーが世界に認められているのは喜ばしい. ショウで使われた靴は、BoutiqueNoritaka Tatehana ( http://boutique.noritakatatehana.com) にて2011年1月オンライン限定発売予定. 公式サイト http://www.somarta.jp. ファッション関係者がおそらく今年最も楽しみにしている映画『ココ・アヴァン・シャネル』(日本では9月18日から全国ロードショーにて公開)は、オドレイ・トトゥが主演のココ・シャネルの伝記映画だが、そのコスチュームに注目が集まっている. 衣装デザイナーのカトリーヌ・レテリエは、映画について「シャネルというメゾンとの関係はとても良好でした. 映画は彼女がメゾンを設立する前を中心に描かれているのですが、衣装デザインにおいて、シャネルは私の好きなようにやらせてくれました」と語った. カトリーヌ・レテリエは、衣装デザイナーとして35年間のキャリアがあり、『ジャンヌ・ダルク』や『愛は霧のかなたに』『プレタポルテ』など多様な映画のコスチュームを手がけた. そして彼女は今回、世界で最も有名なファッションデザイナーの衣装をデザインするという難題にチャレンジした. カトリーヌは「デザインの調査プロセスは、他の映画と同様でした. 博物館やフリーマーケット、ヴィンテージショップ、プライベートコレクションの洋服、そして、絵画や写真についてもリサーチしました. 映画のラストでは、シャネルのアーカイブからいくつかのアイテムを使用し、オドレイ・トトゥは、60年代のココ・シャネルのスタイルにインスピレーションを得たスーツを着用しています」と説明した.