海江田氏、党内対立に腐心 秘密保護法で政

国営諫早湾干拓事業(長崎県)の排水門開門の是非をめぐり、正反対の司法判断が出ている問題で、林芳正農林水産相は22日、国を含めた3者協議を賛成派と反対派の双方の関係者に呼びかける考えを明らかにした. 林農水相はこの日の会見で「長崎、佐賀の双方の関係者に対し、国との個別の話し合いを申し入れている. それから可能であれば、三者の話し合いをもつよう呼びかけている」と述べた. 2010年12月の福岡高裁確定判決の開門期限が12月20日に迫るなか、長崎地裁が今月12日に開門を差し止める仮処分決定を出したことで、国は板挟みとなっている. 林農水相は「状況打開のためには関係者による話し合い、これ以外ない」と語った. 高田寛】日本銀行20日、前日に続いて金融政策決定会合を開き、当面の政策の「現状維持」を決めた. 4月に始めた過去最大の金融緩和策を続ける. 景気の基調判断は、「緩やかに回復している」と従来通りの内容で据え置いた. 政策委員9人(総裁、副総裁2人、審議委員6人)の全員一致で決めた. 日銀が今月公表した企業短期経済観測調査(短観)は、企業の景況感は大企業、中小企業でともに改善した. この結果を受けて、会合後の声明では「企業の業況感は広がりをともないつつ改善を続けている」とした. 特定秘密保護法をめぐって、野党第1党の民主党は存在感を発揮できなかった. 海江田万里代表は、同法に理解を示す党内の保守派とリベラル派の対立を抑えることに腐心. 安倍政権を追及しきれなかったうえ、野党もまとめ切れなかった. 特集: 特定秘密保護法 6日夜、特定秘密保護法参院本会議での採決を前にした委員長報告が始まると、突然、民主党の議員が一斉に退席し始めた. 民主の参院国対幹部は事前に、棄権を決めていた日本維新の会みんなの党に退席方針を内密に伝えていた. アグ スリッポン 足並みをそろえて野党共闘を演出する狙いからだ. 与党により大きなダメージを与えられると計算し、退席の方針は参院執行部だけで相談し、限られた議員しか知らなかった. ところが、退席後に開いた議員総会で、郡司彰参院議員会長が「不当な強行採決を是認する形で本会議に出るわけにはいかない」と棄権方針を初めて議員に明かすと、「反対票を投じるべきだ」と異論が噴出. 議場に戻ることになった. 一時退席したため、予定していた反対討論もできない羽目に. 採決後、郡司氏は党内を掌握できていなかったことを認め、「私の責任だ」とうなだれた. 首相周辺は「民主党は批判する資格がないことを自ら示した」と皮肉った.