サムライソウル』のスキル・合成・強化シス

ナウプロダクションおよびCJインターネットジャパンは、3月に配信するスマートフォン用カードバトルゲーム『サムライソウル』の新情報を公開した. 公開されたのは、バトルを彩るカードのスキルや強力なデッキを作るための合成・強化について. 正式サービスが始まる前にそれぞれのシステムを把握しておこう. また、ティザーサイトでは、正式サービス時に使えるレアカードと500円分の有料ポイント"霊玉"をプレゼントするキャンペーンを実施している. 配布されるレアカード"生駒吉乃(いこまきつの)"はゲーム内で最高ランクの性能を誇り、スタートダッシュに欠かせない1枚となっている. 【スキル】 スキルとは、各カードに付いている特殊な効果のことを表し、種類によってさまざまな影響を及ぼす. カード詳細画面上では2×2のブロック状で表示され、強力なものほど多くのブロックが使用される仕組みだ. 左の"針ヶ谷夕雲"のスキル・修羅は左上の1ブロックしか使わないのに対し、右の"ロレータ・ベラスケス"のスキル・狙いは3ブロックを使用する強力なスキルとなっている. 【合成】 合成は、ベースとなる"親カード"を選び、次に"子カード"を指定して行う(使用した子カードは消失). 基本は子カードのスキルを引き継ぐ"通常合成"になるが、組み合わせによってはまったく新しいカードが生まれる"特殊合成"になるという. なお、合成には失敗するリスクもあるが、"霊玉"を使用すれば確実に成功する. 通常合成を繰り返して多彩なスキルを組み込み、お気に入りのカードをカスタマイズ. 特殊合成に成功すれば超強力なカードが手に入ることも! いろいろな組み合わせを試してみよう. 【強化】 カードの強化は、一定数の"霊玉"を使ってカードLvを上げ、パワーを上昇させていくというもの. パワーの数値はカードのHP(ヒットポイント)と攻撃力になるため、デッキに組み込んでいるカードは早い段階で強化しておきたい. スクウェア・エニックスが10月2日に発売するPS3用ソフト『キングダム ハーツ HD 2.5 リミックス』. E3直前の6月6日に発表された情報を踏まえて、本作の開発に携わる安江泰氏にインタビューを行った. 『キングダム ハーツ HD 2.5 リミックス』は、PS2で発売された『キングダム ハーツ II ファイナル ミックス』、PSPで発売された『キングダム ハーツ バース バイ スリープ ファイナル ミックス』の2作をHD化して収録したタイトル. さらに、『キングダム ハーツ Re: コーデッド』も映像作品として収録している. 今回お話をうかがったのは、『キングダム ハーツ HD 2.5 リミックス』のCo.ディレクターを担当する安江泰氏. 安江氏は『キングダム ハーツ HD 1.5 リミックス』『キングダム ハーツ バース バイ スリープ ファイナル ミックス』『キングダム ハーツ 3D[ドリームドロップディスタンス]』『キングダム ハーツIII』など、多くの『KH』シリーズの開発に携わってきたキーマンとなる. 『キングダム ハーツ HD 2.5 リミックス』で遊べるシリーズ作品の話を中心に、最新作となる『キングダム ハーツIII』の開発の進行状況についてもお話をうかがったので、ぜひ最後までチェックしてほしい. プログラマーからデザイナーまで、全スタッフが携わって作っています 安江泰氏. ――発売日が発表されましたが、『キングダム ハーツ HD 2.5 リミックス』の開発状況はいかがでしょうか? もう完成間近ですね. 細かい部分の最終的な調整やトロフィーの条件の設定、それに終盤のカットシーンを加えたり、それくらいの作業を残すのみです. ――『キングダム ハーツ HD 1.5 リミックス』は、ほぼ何もないところから制作したと聞きましたが、『KH2.5』の作業はどうだったのでしょう? 『KH1.5』は、ゲームの構成やベースのシステムを作る段階でけっこう悩みましたね. でも作業的には軸となるプログラマーたちがPS3でゲームを動かす土台や、グラフィックを入れ替える仕組みを作ってくれたおかげで、わりとスムーズに進められました。 『KH2.5』は前作を引き継ぐ形で構成の部分は順調でしたが、どこまでクオリティを上げればいいのか? というデザイン的な部分で苦労がありました. やり始めるとあれもこれも、となってしまって(笑). スケジュールと容量が決まっている中で、できる限りの手直しをして仕上げています. ――画面比率の違いで苦労した点はありましたか? 『キングダム ハーツ バース バイ スリープ ファイナル ミックス(KH BbS)』はもともと16: 9ですのであまり変わりませんが、『KHII』は4: 3でしたので大きく変わっています. 横幅が広がったのはいいことですが、もとは見えなかった部分が見えるようになったことで、全般的に背景やテクスチャーを見直して調整しています. 特に苦労したのはメニュー画面ですね. グミシップのキャンプメニューなどでは、足りない部分を補足するために新しく描き足したり. 『KH BbS』に関しては、キャラクターのモデルや背景もキレイになっていますし、細かい部分の立体感がアップした表現になっています. ――けっこうすべてに対して手を加えているんですね. そうなんですよ. そこがあまり理解してもらえなくて(笑). HD化は、変換機に入れてボタンを押すとチーンって完成するようなイメージかもしれませんが、そんなことはありません. スタッフ全員が携わってコツコツと地道に作っていて、かなり苦労しています. すべて見返して背景やキャラクターのモデル、それにメニュー周りなど、とことん手を加えて作っているんですよ. それと『KH BbS』に関してはデザイナーが大変だったと思います. けっこう細かい部分までこだわって、1人のキャラクターにつき、テクスチャーは4倍くらい増しでキレイに描いていましたが、自分で自分の首をしめることになって. 特にアクアなどのプレイヤーキャラクターは、とことんこだわっています. その結果、入りきらなくなって今度はプログラマーの首をしめたり(笑). ユーザーさんにとっては喜ばしい循環ですが、スタッフにとっては苦しい循環になった、というところがありました. ミラージュアリーナは、1人でも楽しめるように改良してあります ――『KH1.5』では"EXPゼロ"、"コンボマスター"のアビリティが追加されましたが、本作で新たに追加されるアビリティなどはありますか? 新規のものはありません. ただ『KH BbS』に"EXPゼロ"を装備した時の難易度に微調整を加えました. 『KH BbS』の難易度は弊社でアンケートをとりまして、ゲームバランスの評判がよかったんですよ. いいものは変えたくありませんので、大きくな変更は入れていません. あと今回はミラージュアリーナに通信プレイの要素がありませんので、1人でプレイできて、緊張感のあるバトルが楽しめるように敵の強さを調整しています. 終盤に強力なボスがいますが、スピード感をアップしてAIを少し変え、より強くなって迫ってくるようにしました. 単純に力でねじ伏せるのではなく、戦い方を考えて対処するタイプのボスになっています. ――『KHII』にも強敵がたくさん登場しますが、そのあたりの調整はされているのでしょうか? 『KHII』も完成度が高く、安易に調整を加えるとゲームバランスが崩れてしまうと思いまして、再調整は行っていません. ですのでXIII機関のメンバーの再現データや鎧の男は強いままです(笑). ――お気に入りのバトルはありますか? 再現データのロクサス戦ですね. かなり強いので苦戦する相手なんですけど、ロクサスのキーブレードを奪えるじゃないですか. あの場面で攻撃をすり抜けて反撃するのが好きです. 一部の強敵に勝つには肉体的な強さだけではなく、知識やテクニックが求められる作りになっていて、ボスの行動を見極めてガードしたり、アビリティやキーブレードを変更したりするとラクに勝てたりしますよね. その絶妙なバランスが好きです. ただストーリー上で戦う普通のボスでそれをやると、アクションが苦手な人は倒せなってしまうので、そちらのボスはうまく倒せるようにしてあります. ――サウンド部分に変更点などはありますか? 『KHII』のサウンドは8割くらいミキシングをやり直していまして、弦楽器を追加した曲もあって豪華な作りになっています. もちろん前作と同じくドルビーの5.1chにも対応しています。 『KH』シリーズは下村陽子さんの楽曲が1つの特徴ですし、あの雰囲気が出ていないと『KH』ではないと思いますので、そこはしっかり押さえつつ、より深みがあって聞きごたえのあるサウンドに仕上がっていると思います. あとは、『KH BbS』では、もともと入っていなかった環境音、例えば噴水に近づくと聞こえる水の音が流れる音などを新しくいれていて、臨場感がアップしています. ――ボイスを録り直した部分はありますか? 『KH Re: coded』には新規に作り直したイベントが2時間くらいありまして、そこのボイスは改めて全部収録しました. 『KHII』と『KH BbS』は海外版の移植になりますので、英語ボイスを日本語ボイスに戻しましたが、他の部分には手を加えていません. 大阪と東京で、1つの『KH』チーム的な感じで動いています ――最新作『キングダム ハーツIII』では、安江さんはどんな部署で開発に携わっているのですか? 第3BDという部署で、開発の現場監督として、現場で作業をしているプログラマーやデザイナー、プランナーをまとめる仕事をしています. 本職はプランナーで、ゲームの遊び方を全般的に企画しています. 野村とシステムや遊びの部分を話し合って、企画書を書いて形にして盛り込んだり. 野村と現場の間に立って、どっちからも突っつかれています(笑). ――開発はどんな手順で進められているのですか? まずは野村がコンセプトを決めて、それを汲みながら、開発チームが企画書やアート、試作版を作ったり、R&Dを進めながら、野村とコンセンサスを取って、じわじわとゲームを完成させていきます. 最終段階になると、ストーリーやバトルなどすべての要素が一気に入っていき、その要素がうまくかみ合うように調整していきます. ――『KH』シリーズは大阪で開発されていると聞きますが、やはり『キングダム ハーツIII』もそうでしょうか? 人数で言うと8割ぐらいは大阪で、2割ぐらいは東京の連合チームになります. この体制は『KH2.5』も同じですね。 ただ、プログラマーは『KHIII』と『KH2.5』の2チームに分かれていますが、デザイナーとプランナーの中には両方にかかわっている人もいます. 大阪と東京で、わりと垣根のない感じで1つの『KH』チーム的な感じで動いています. ――大阪といえば古くは『武蔵伝』ですかね. そうですね『武蔵伝』や『パラサイト・イヴ』とか. 大阪はゲームの開発会社やクリエイターが多く、人の交流も盛んなので、『キングダム ハーツ』を作り出してから新しいスタッフがたくさん集まって、『武蔵伝』や『パラサイト・イヴ』の時とはチームの雰囲気や構成がだいぶ変わってきましたが. ――『KH』はシリーズを重ねるたびにアクションのスピードがアップしたり、エフェクトが派手になっていますが、今後はどうなるのでしょう. ダイナミックなアクションや派手なエフェクト、ゲームプレイの戦略的な幅は引き続き大事にしていきたいですが、スピードの調整は本当に難しいですよね. 速すぎるとついて来られないユーザーさんも出てきてしまいますし. インフレが起きるんですよね、プレイヤーが速さを求めるから敵を速くして... . 基本的にはできるだけ多くのユーザーが楽しめる、ほどよいバランスを探っていきたいと思います. ただ、中にはジェットコースターに乗るようなシチュエーションも予定していて、そこは突き抜けるようなスピード感を大事にしているので、うまくメリハリをつけていきます. ――フィールドの構成などは今後、どのように進化していくのでしょうか? ワールドによってさまざまで、具体的なことはまだ話せませんが、これまでの『キングダム ハーツ』と比べると、スケール感だったり、開放感、フィールドを駆け抜けている時のスリルは大きく進化しています. 移動しているだけなのに、ハラハラしたり、感動があったり... . ――『KH』シリーズでは、宝箱が置いてある場所が絶妙ですよね. 見えるけど取れないとか. そういった遊び心は今後も継承されていきますか? チラ見させる手法が大好きなんですよ(笑). けっこう近くに見えるんだけど、行き方がわからないとか. それでちょっとグルッと回って取れた時の感動が、わりとこだわりポイントですね. あと、前を向いて進んでいると見えないけど、振り向くと見えるとかも好きです. ただ、こればっかりでは疲れると思いますので、ちょっとしたアクセントとしてあると楽しいかなと. ――ナンバリングを担当することになって、プレッシャーはありませんでしたか? 僕は重圧に苦しめられるタイプではないんですよ. 楽しみながらやっていますので. いろいろ夢が広がって、ナンバリングということで新しいこともコンテンツもどんどんできますし、野村も相変わらずもの凄いことを構想していて、なんだか楽しいです. あとは技術ですかね. これまでと比べると、ゲームの作り方が根本的に違っていて、最先端の技術をあれこれ試せるので刺激的です. これまでも、ゲームを作るたびに技術の進化を実感してきましたが、今回は大きな転換期を迎えていて、新しい研究分野にどんどん挑戦しています. ――安江さんはご出身がカナダとのことですが、カナダにはどれくらい住んでいらっしゃったのですか? 0歳から16歳までで、生まれたのもカナダなんですよ. 日本語が話せなくて、漢字が書けなかったので、日本に帰るつもりはなかったんですけど. 高2の時に日本の高校に転入しましたが、言葉だけではなく、気質がみんなと違っていたので大変でした. ただ、カナダ育ちの気質のおかげで、細かいことであまりくよくよすることがないので、これまでやって来られた気がします. ――そういった性格だからこそ、現在のハードな仕事もこなせている印象ですが... . そうかもしれませんね. ゲーム開発では細かいことを気にするのは大事ですが、思考を柔軟に切り替えないと先に進まなくなることもあるので. あと、『KH』的なテーマを借りると、いろいろ大変ですが、仕事の仲間に助けられ、みんなと"繋がっている"ことを実感しています(笑). ゲームの世界でも、リアルな生活でもそういうのがわりと好きです. ――『KH1.5』では操作を『KHII』仕様に変更されましたが、今回は操作部分での変更点はありますか? 『KH1.5』の時は『KHII』を基準としていましたので変更しましたが、今回は大きな変更点はありません。『KH BbS』はPSPでしたので、右スティックでカメラが操作できるようになっています. ――『KH1.5』では、エンディング後のスタッフロールで次回作の予告的な画像が入っていたりしましたが、今回も何か隠されていたりしますか? そこはコメントしづらいので、皆さんのご想像におまかせします. ひょっとしたら何かあるかもしれませんし、ないかもしれませんし(笑). その部分とは別に、今回は『KH Re: coded』のシアターで他の『KH』タイトルのバックストーリーが一部描かれるイベントシーンが追加されるので、楽しみにしていただきたいです. ――『KH』シリーズ以外に、安江さんが個人的に作ってみたい作品やゲームのジャンルはありますか? いろいろやりたいですね. 『KH』は『KH』でコンテンツが豊富にありますので楽しいんですよ. ディズニーさんのコンテンツでまだ取り上げていない作品もありますし、いろいろ拡大できる余地があって、そういう意味ではすごく刺激的だと思います. あと『FF』シリーズにも興味がありますね. ただ並行してはできませんので(笑). ジャンルとしては、ホラーゲームは暗い気持ちになりそうでイヤですね. あとスマートフォンタブレット向けのゲームにも挑戦してみたいです. これまで大人数で作る作品が多かったので、少人数で2カ月とか3カ月とか、そのくらい短期間で作れるようなものがやってみたいですね. 過去に少人数で『テトラマスター』を作った経験がありまして、あの開発がすごく楽しかったんですよ. 単純でシンプルなカードゲームでしたが、少人数で密にやり取りをしながらゲーム性にこだわる喜びでしょうか. 『KHIII』に期待を寄せつつ、まずは『KH2.5』を遊びつくしてください! ――『KH2.5』に収録されている3作品、それぞれの見どころや注目してほしいポイントなどはどこですか? 『KHII』はもともと画面がすごくきれいでしたが、PS2版とHD版を見比べるとグレードが明らかに違うんですよ. 全体的にグラフィックの質が向上していて、クオリティアップが実感できると思います. 『KH BbS』のグラフィックはあまりゴチャゴチャしていなくて、シンプルで美しいところが特徴ですが、そこがもっとクリアになっています. 『KH Re: coded』はDSで発売されたRPGをシアター形式で収録していますので構成がまったく違います. 本作ではバトルの部分もイベント化していて、流れで見ると物語の理解度がより深まる内容になっています. バトルシーンはダイナミックなアニメーションを作り、エフェクトを加えて組み込んでいますので、その点にも注目してほしいですね. 長さは約3時間で、『KH1.5』に収録されていた『KH 358/2 Days』よりも長くなっていますので、見ごたえもあると思います. ――最後に、『KH2.5』に期待を寄せている読者に向けてメッセージをお願いします. デザイナーからプログラマーまで、すべてのセクションが携わって1つ1つこだわりながら、ていねいに仕上げました. 実際にプレイしていただくと見た目ももちろん、いろいろな部分でHDのクオリティが実感できると思います. 『KHIII』も並行して開発を進めていて、その発売に向けてどんどん盛り上げていきたいと考えていますので、皆さんも『KH2.5』を遊びつくして『KHIII』をより深く楽しめるように準備しておいてもらえたらと思います. ――『キングダム ハーツIII』のことも少し聞きたいのですが、最新のトレーラーのセリフはこのために収録されたものですか? 映像は変わりますが、セリフについてはそのまま『KHIII』の冒頭部分に入るものです. しゃべっている人物については秘密ですけど、わかるユーザーさんならすぐにピンとくるかもしれません. ――ストーリーはもう固まっているのでしょうか? あまり具体的なことは言えませんが、一部固まっています. 『KH』を作る時はいつもそうですが、ストーリーが完全に決まる前から、遊び方やシステム部分を並行してどんどん開発します. 新しい情報は内容がまとまりしだい順次公開していく予定ですので、ご期待ください.