中国・習副主席の歓待訪米、締めはロスでの

17日のニューヨーク株式市場は、米景気の先行き不安がやや和らぎ、大企業で構成するダウ工業株平均は続伸した. 終値は、前日より25.09ドル(0.19%)高い1万3275.20ドルと、5月1日以来約3カ月半ぶりの高値で取引を終えた. 今年の最高値に4ドルまで迫った. 朝方に発表された8月の米消費者の景況感を示す指標が市場の予想を上回り、米国経済が改善するという期待感が高まった. 欧州の政府債務(借金)危機への警戒感がひとまず収まっていることも、投資家の安心材料になった. ただ、ダウ平均は1万3千ドルを超える高値水準が続いており、利益を確定する売り注文も目立った. ハイテク株が主体のナスダック市場の総合指数は、前日より14.20ポイント(0.46%)高い3076.59と、3日続けて上昇. 4月上旬以来、約4カ月半ぶりの高値となった. 一方、ニューヨーク外国為替市場では、ドル買い円売りの流れが強まった. 対ドルの円相場は一時1ドル=79円58銭をつけ、7月中旬以来約1カ月ぶりの円安ドル高水準となった. 午後5時(日本時間18日午前6時)時点は、前日同時刻より22銭円安ドル高の1ドル=79円49~59銭だった. (ニューヨーク=畑中徹). 中国の習近平(シー・チンピン)・国家副主席は17日、5日間の訪米を終えて次の訪問先アイルランドに向かった. 最後に訪れたのはハリウッドを擁するロサンゼルス. 米映画の受け入れ拡大で滞在を締めくくり、経済が先導する2大国の深い結びつきを映し出した. ワシントンから足を運び、ロサンゼルスで習氏をもてなしたバイデン副大統領は17日、中国が外国映画の輸入規制を緩和することで合意したと発表. 「映画産業の数千人の雇用を支えるだろう」と強調した. スピルバーグ監督らが創設した大手スタジオ「ドリームワークス・アニメーション」も同日、中国企業との合弁会社の設立を打ち出した. 「中国オリジナルのアニメ・実写映画を世界に発信する」といい、米メディアによると、上海に拠点も構える予定だ.